犬猫と赤ちゃん、どっちも家族でいいじゃない

妊婦だから動物は、って…誰の都合?

妊娠したら犬猫は手放すべき?
赤ちゃんがかわいそうだから、ペットは我慢すべき?
……それって、ほんとにそうなの

妊娠を報告したとき、たくさんの人が「おめでとう!」と言ってくれました。
でもその中に、ちょっとだけチクリと刺さる言葉もありました。

「赤ちゃんが来たら、動物たちはどうするの?」
「毛とか不衛生だし、もう犬猫はやめといたほうがいいんじゃない?」
「妊婦がそんなことしてて大丈夫なの?」

…まあ、そういう意見もあるよね、って思いました。

“当然”という空気

妊娠すると、なぜか「動物は別で暮らすもの」「手放すのが当然」みたいな空気が生まれることがあります。
しかも、そう言ってくるのって、だいたい動物を飼ったことがない人だったりするんです。

もちろん、みんながみんな動物と暮らせるとは思っていません。
つわりがひどい、持病がある、パートナーの協力がない、赤ちゃんにアレルギーがある…いろんな事情があります。
動物との暮らしには、リスクや感染症の可能性があるのも確かです。

でも、それで“手放すのが当然”ってことにはならないと思う。

考えるべきなのは、命の側じゃなくて、暮らし方のほうじゃないかなって。

私の選択:犬猫と暮らし続ける

私は今、妊娠9ヶ月。
お腹はパンパンで、靴下をはくのも一苦労。
それでも現在、犬1匹と猫2匹がいます。

つわりで寝込んでたときも、気分が沈んでたときも、彼らの存在に何度も救われました。
「変わらずそばにいてくれる」って、ほんとにそれだけで心強い。

だから、犬猫と暮らしていて「我慢してる」って感じたことはないです。
むしろ一緒にいてくれてありがとう、って思ってます。

赤ちゃんが生まれるから、のそのあと

赤ちゃんが生まれるから、という理由で、保健所や保護団体に犬猫を持ち込む人がいます。
きっと、いろんな事情があってどうしても無理だったんだと思います。
ただ、その背景に「子どもと動物は共存できない」みたいな思い込みがあるなら、それはちょっと違うんじゃないかな、と思っていて。

たとえば、動物と暮らす中で子どもが学べることもたくさんあると思うんです。

命の温かさ。
他者を思いやる心。
暮らしの中の責任感とかリズムとか。

今は衛生グッズも揃ってるし、やり方次第でいくらでも工夫できるはず。
最初から「無理」じゃなくて、「どうやったら一緒に暮らせるか」を少しずつ考えられたら、そして私自身もそんなケースに直面した時、具体的な提案ができるようにならないと。

手放す or 飼い続ける、の二択じゃない

やむを得ず手放す選択をした人を責める気はないけれど、
でも、最初から「手放すのが普通でしょ」みたいな前提には違和感があります。

大事なのは、「どう一緒に暮らすか」。

・何を誰に頼るか
・家の導線をどう整えるか
・衛生管理やゾーニングの工夫をどうするか

我が家では、猫トイレの掃除や重い買い物は夫にお願いしてます。
赤ちゃんのスペースと動物たちのスペースはゆるく仕切って、掃除もちょこちょこ。
完璧じゃないけど、できる工夫を積み重ねてます。

命に優劣なんてつけなくていい

赤ちゃんの命も、犬猫の命も、どちらも大切な命。
どちらかを“軽く扱う”ような空気が当たり前になってほしくないです。

妊婦だって、いろんな暮らし方がある。
動物たちだって、ずっと一緒に暮らしてきた大切な存在。
出産って、命を迎えることであると同時に、今ある命とどう向き合うかでもあると思うんです。


最後に

妊娠しても、犬猫との暮らしは続いていきます。
喜びもあるし、癒しもあるし、もちろんちょっとしたトラブルもある。

でも私は、「この子たちと一緒に生きる」ことを選んでよかったと思っています。

命を育てるって、「正しいかどうか」じゃなくて、
どう生きたいかを、自分で選ぶことなのかも知れませんね。

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